流れ着く漂流物は船にあこがれる 〜土地と人とのあいだをさまようふたり展
一方で、当団体は通常、大熊町で「地域の文化や暮らしを伝え、のこす」活動をしています。私たちから見ると、能登でも同様の取り組みが必要ではないかと思い立ちました。2025年夏から、能登の人々の姿や会話、日常の景色、海の音などの記録を収集しました。そして、NPO法人アートフル・アクションのお力添えにより、今回展示をさせていただくこととなりました。
このような試みははじめてです。ぜひ、お越しください。
- 日時
- 2026年10月24日 (土) ~ 2026年11月15日 (日)
- 会場
- KOGANEI ART SPOT シャトー2F(東京都小金井市本町6-5-3 シャトー小金井 2F)
ふたりはそれぞれ、いくつもの土地に着いては離れてきました。どの土地でも「他所者」であり「異物」であるという感覚を抱いて生きてきました。その繰り返しでした。
ある時ふたりは福島で出会いました。たまたまが重なり、共に福島から能登に通うことになりました。新しい漂流の始まりでした。
最初は、能登の今を見てみたい、暮らす人々の声を聞いてみたいという気持ちでした。けれど通っていくうちに、見られているのは私たちだと、聞かれているのは私たちだということに気がつきました。能登という土地に、見られ、聞かれ、問われている。そんな緊張感の中で通っていました。
私たちはここでも、「他所者」であり、「異物」です。能登の海岸には海流のせいか沢山の漂流物が打ち上げられます。私たちも、その一つ。たまたま流れ着いた、漂流物です。異物としてそこにいることに、罪悪感を覚えることもあります。逆に通うことで、自分の気持ちを安心させようとしている部分もあります。
偶然はじまった漂流の中で、交わしてきた言葉、巡り合った人々、身体を揺さぶる風景がありました。そうしたものたちと、いつの間にか細い糸が結ばれていました。「他所者」とは何なのか。気付いたら糸は伸びています。土地や人のあいだをつないでいきます。この偶然結ばれた道すがらの糸の先を、この展示を機会に東京へひとたびつなげてみます。
東京もまた、漂流物の巨大な集積地です。もの、人、情報が流れ込んでは、また流れ出ていく。ここも、そして私たちも、そのような大きな循環の一部の中にある。たくさんの糸につながれています。
そんな東京の片隅で、これまでさまよってきた自分たちの人生と、能登で出会った人々の暮らし、そして福島から通う「道すがら」の記憶と記録を広げてみます。私たちが今まで土地と人とのあいだをさまよい、そしてつながれてきた糸を辿り、ほぐしながら、「いま」における土地と人のつながりについて、考えてみようと思います。
【展覧会概要】
日時:2026年10月24日(土)〜11月15日(日)12:00~18:00
(月火休み、11月3日(火・祝)は開廊)
場所:東京都小金井市本町6丁目5−3 小金井アートスポットシャトー2F
※JR中央線武蔵小金井駅南口から徒歩5分
入場料:500円
展示専用Instagram:https://www.instagram.com/hyou_ryu_ten/
※イベントの詳細内容等はこちらで更新していきます。
【会期中のイベント(予定)】
11月14日(土):(雨天の場合、両イベントともシャトー2Fにて行います)
・14:00~15:00 3つの土地が交差する響き @フェスティバルコート
・16:00~17:00 土地と人の座談会 小金井 @小金井アートスポットシャトー2F
【主催】
NPO法人アートフル・アクション、一般社団法人大熊未来塾
【助成】
公益社団法人企業メセナ協議会 GBFund 芸術・文化による災害復興支援ファンド
写真:水本 光
【出展者プロフィール】
義岡 翼(よしおか つばさ)
1994年生まれ、大阪出身。災害ボランティアで2014年より福島県浜通り地域に通い、2020年から福島県や宮城県を転々とする生活が始まる。2022年8月一般社団法人大熊未来塾設立、以降事務局スタッフとして従事。2024年の能登半島地震後は同年4月から約1年間、定期的に能登に通い災害ボランティアに参加した。苗字の「義岡」は、奄美大島出身の祖父母が出稼ぎのため大阪に移ったときに、元の苗字だった「義」に「岡」を付けて、「義岡」に改名したらしい。(真偽は不明)
森山 晴香(もりやま はるか)
1993年青森生まれ。その後、親の転勤で、海外を含め、各地を転々とする。2015年に震災後の東北沿岸部を旅し、福島県双葉郡楢葉町の方にお世話になったことをきっかけに、楢葉町及び双葉郡に通い始める。(その時は東京在住)。2024年に東京から楢葉町に引っ越し、以後、大熊未来塾の手伝いや、ふくしま浜街道トレイルの運営に関わる。2025年に義岡に連れられ能登の災害ボランティアに参加。「歩く」「触る」「運ぶ」などの行為を介在させながら自身と社会との関係を模索している。多摩美術大学彫刻学科、ベルリン芸術大学ファインアート学科(Bildende Kunst, Universität der Künste Berlin )修了。(HP : harukamoriyama.tumblr.com)
