帰還困難区域から賛否両論
この記事は2021年8月15日に発行された「SoiL vol.1」の文章です。
福一原発構内に入ると、入域時と退域時にホールボディカウンター(WBC)による内部被ばく検査をする。原発構内で内部被ばくが無かったことを確認するためだ。
昨年2度ほど視察して検査もしたが、気になったのは原発構内でというよりも普段の活動の中で自分は内部被ばくしているのかということ。毎日のように線量が通常の10倍から場合によっては100倍を超えるような場所でマスク無しで作業しているが、検査の結果内部被ばくはしていないようだ。12月の視察時には、一緒に入った参加者の中で一番低く、1100cpmほど。参加者で一番高かった人は2000cpmを超えていた。これは、食べ物に含まれるカリウムによる影響が大きいそうだ。
ちなみに4000cpmくらい検出されると、医療による内部被ばくがなければ放射能で汚染された食べ物を食べたことによる内部被ばくが疑われるそうだ。
WBCではセシウムといったガンマ線放出核種しか測れず、ストロンチウムといったベータ線での被ばくは分からない。けれど、事故によって放出されたストロンチウムは、セシウムのおおよそ1万分の1と微量だそうで、セシウムが出なければストロンチウムも無しという判断になるらしい。この話を信じていいのかどうか、読者の皆さんも興味があれば是非考えるなり、調べるなりしてみてください。
内部被ばくの半減期は100日くらいだそうで、過去にどれくらい被ばくしていたかについては今となっては分からない。今のところ、加齢による体力の低下以外に身体の不調は全くないが、自分がモルモットとして定期的に内部被ばく検査を受けていくことで身の潔白(悪いことはしてないつもりだが・・・)を証明していこうと思う今日この頃である。